今日は午後7時より志摩市阿児アリーナ・ベイホールにて、文化フォーラム2010 〜里海に生き、里海に学ぶ〜 をテーマにした講演会がありました。
最初に大口市長があいさつをされ、「海とともに学べる 遊べる 稼げる」志摩市として再起動させるには、英虞湾(あごわん)、的矢湾を里海として取り組むことが経済の発展にもつながるという話をしてくれました。
次に生物学資源学研究科教授の前川 行幸 先生の「アマモ群落の修復を通じた内湾環境の再生について」でした。
アマモは魚や貝などの産卵・保育の場として、また栄養塩を吸収することによる水質浄化などきわめて重要な役割をしています。
英虞湾のような内湾の問題点として、
・湾口が狭く浅いため海水の交換が悪い⇒赤潮、貧酸素 漁業生産の低下
・埋め立てなどによる干潟(ひがた)、浅場、藻場(もば)の減少⇒自然浄化力の低下
をあげています。
アマモ場ができると
・たくさんの生き物が集まれる⇒魚・エビ・カニが取れる
・海がきれいになる
・子供たちの遊び場になる⇒環境教育の場
などアマモ場を再生させることが豊かで住みやすい志摩に結び付くのだという意識を持つことが大切だと再確認できました。
次に教育学部教授の萩原 彰 先生の「里海を活かした環境教育の可能性」というテーマで子供時代から環境教育は環境感受性を育む意味でもとても大事で、その見本となる大人は見本となる行動を取るよう努めなければなりません。
人の暮らしは深く海、川、山と密接に結びついていますが、環境に対する知識と感性を大切にしていきたい思います。
その後、下川 元三(伊勢志摩総合研究所代表)氏の司会によるディスカッションがありました。
参加者も200人近くいて、多くの人は環境の大切さを感じながらも、どうしていけばよいかのヒントを与えてもらえた講演会と思います。
次回は12月1日(水)午後7時より、「私たちにできる里海づくり〜暮らしと環境との調和を求めて〜」です。
2010年11月17日
この記事へのコメント
コメントを書く

検索