2014年08月02日

資本主義の終焉と歴史の危機  水野和夫

すき家の過酷な労働環境が第三者委員会から発表されて衝撃を受けた
方も多いと思います。
牛丼業界は吉野家、すき家、松屋など非常に過当競争になっており、
もはや利潤をあげる空間がないところで無理やり利潤を追求すれば、その
しわよせは格差や貧困という形をとって弱者に集中します。
現代の弱者は、圧倒的多数の中間層が没落する形となって現れるのです。

(資本主義の終焉と歴史の危機P12)

著者は日本大学国際関係学部教授で、ゼロ金利が資本主義を崩壊に
招くことを「ゼロ金利」というキーワードから説いてます。

今日は第一章の「資本主義の延命策でかえって苦しむアメリカ」を
読んでました。

アメリカが軍事力を背景にとった拡大路線はベトナム戦争の失敗で、高い利益
を得ることはできなくなりました。
資本主義を維持していくためには、「地理的・物理的空間」すなわち
市場を拡大させなければなりません。
中国が高い経済成長を維持させるため周辺諸国に圧力をかけているのもその
ためでしょう。

日本の10年国債の利回りが平成26年7月31日時点で0.542となっており、
他のイギリス、ドイツなど先進国も2%を下回ってます。

なぜ、利子率の低下がそれほどまでに重要かと言えば、金利はすなわち、
資本利潤率と同じだと言えるからです。
資本を投下し、利潤を得て資本を自己増殖させることが資本主義の基本的
な性質なのです・・・・

(資本主義の終焉と歴史の危機P16)

証券取引所は高速取引化を進め、100万分の1秒、あるいは1億分の1秒で
取引ができるようなシステム投資をして競争しています。

(資本主義の終焉と歴史の危機P3 はじめに  資本主義が死ぬとき)

個人が証券市場で利益をあげ続けることは大変難しくなってます。
大企業が潤ったら地方にも果実が降りてくるといったことは妄想である
ことを気づかせてくれる良書です。犬

資本主義の終焉と歴史の危機.jpg
posted by さっとん at 22:12| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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