2013年07月26日

「知の逆転」  第3章 オリバーサックス 柔らかな脳  吉成真由美 著  NHK出版新書

 脳神経医のオリバーサックスは、“音楽嗜好症”“妻を帽子と間違えた男”ロバート
・デニーロ主演の“レナードの朝”などの著者でもあります。

 脳には、環境に対する適応力や失った機能を補おうとする力や柔軟性があります。
脳障害を患った患者に対しては、患者の不足した部分や失った部分に焦点をあてるだけ
でなく、まだ残っている能力を引き出すことが重要であると説いています。

 彼は「音楽の力」を非常に重要であると考えています。
認知症の患者が自分の人生の出来事や記憶は失われても、慣れ親しんだ音楽は病気に
よって侵食されずに長いこと残ります。

音楽についてほとんど知識のない中年が1年間専門家について学ぶと、fMRI(脳の
血流を視覚化することで脳内の活動を調べる装置)の変化が顕著で、脳のある部分
が活性化しているのがわかります。

 前頭葉と側頭葉の異変で前頭側頭型認知症の初期の患者さんの中で、今まで全く
音楽や美術の手ほどきのない方が非常に爆発的に能力を発揮することがありますが、
長くは続きません。

 また、「生まれか育ちか? 遺伝子か教育か?」では、先生と生徒のポジティブ
な関係が非常に大切であり、教育・環境・経験によって遺伝子(才能)が開花する
こともあれば、宝の持ち腐れになることもあります。

 今は、人間にとってすばらしい可能性と興奮と期待と危険が一緒に存在する時代
であり、才能を開花させるのに年齢は関係ないことがわかります。

posted by さっとん at 23:40| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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