2013年07月26日

「知の逆転」  第3章 オリバーサックス 柔らかな脳  吉成真由美 著  NHK出版新書

 脳神経医のオリバーサックスは、“音楽嗜好症”“妻を帽子と間違えた男”ロバート
・デニーロ主演の“レナードの朝”などの著者でもあります。

 脳には、環境に対する適応力や失った機能を補おうとする力や柔軟性があります。
脳障害を患った患者に対しては、患者の不足した部分や失った部分に焦点をあてるだけ
でなく、まだ残っている能力を引き出すことが重要であると説いています。

 彼は「音楽の力」を非常に重要であると考えています。
認知症の患者が自分の人生の出来事や記憶は失われても、慣れ親しんだ音楽は病気に
よって侵食されずに長いこと残ります。

音楽についてほとんど知識のない中年が1年間専門家について学ぶと、fMRI(脳の
血流を視覚化することで脳内の活動を調べる装置)の変化が顕著で、脳のある部分
が活性化しているのがわかります。

 前頭葉と側頭葉の異変で前頭側頭型認知症の初期の患者さんの中で、今まで全く
音楽や美術の手ほどきのない方が非常に爆発的に能力を発揮することがありますが、
長くは続きません。

 また、「生まれか育ちか? 遺伝子か教育か?」では、先生と生徒のポジティブ
な関係が非常に大切であり、教育・環境・経験によって遺伝子(才能)が開花する
こともあれば、宝の持ち腐れになることもあります。

 今は、人間にとってすばらしい可能性と興奮と期待と危険が一緒に存在する時代
であり、才能を開花させるのに年齢は関係ないことがわかります。

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2013年07月24日

知の逆転 第2章 ノーム・チョムスキー 帝国主義の終わり 資本主義の将来は?  吉成 真由美 著 NHK出版新書

 「生きてる人の中でおそらく最も重要な知識人」(ニューヨーク・タイムズ)
と賞賛されるマサチューセッツ工科大学の言語学教授ノーム・チョムスキーは、
人類史上最もひどい犯罪として広島・長崎の原爆を上げています。

「エリートは常に体制の提灯(ちょうちん)持ちになりやすい」とアメリカの
覇権主義を激しく批判しています。

 市場原理主義だけでは経済は破綻してしまう例に最大の輸出品目である民間
航空機(爆撃機)を上げています。
爆撃機を作る際に必要な航空電子工学や計測工学などは、政府の支援が不可欠
です。

逆に市場原理主義で動いているのは金融機関で、レーガンの貯蓄貸付破綻、ク
リントンのテクノロジーバブル、ブッシュの金融危機とすべて国民につけが
回りました。

 市場経済下では、経営者は利益を短時間で確保しなければならないため、
自分の利益を優先し、社会が受けるコストは考慮に入れられません。
その例としてゴールドマンサックスの破綻を上げています。

 また財政における「負債」は、一種の幻想であり、唯一の負債克服の道は
経済成長であると説いてます。
政府の支出を削減すれば失業が増え、需要が落ち、経済を低下させます。

 著者にはアメリカの軍事予算が突出していることが世界を核の恐怖に陥ら
せていることや中国の一人っ子政策の影響でまもなく労働力不足が生じるこ
となども今後大きな問題になると指摘しています。

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2013年07月23日

障害者の経済学  第1章 障害者問題がわかりにく理由  中島隆信 著  東洋経済

 多くの障害者の方の生活の現状について知りたくて読んでみました。
著者は慶応大学商学部の教授です。

 

 学習障害、注意欠陥他動性障害、さまざまな精神疾患など世の中には
生きにくさを感じながら生活している方が大勢います。

日本には740万人もの障害者の方がいるそうです。
ところが健常者が障害者と接する機会が極端に少ないため、街でみかけ
ることもめったにありません。

たとえば精神障害者の施設を建設する計画に対して、周辺住民の反対で
町外れの郊外や山の人里離れた所に隔離されたような状態になりがちで
す。

 著者の視点から見ると福祉・教育機関は向上心を失っているように見
えるようです。
弱者の手助け、正しい行いをしているとの思いから、一般の人が思考停
止状態に陥り口をはさみにくいこともひとつの理由です。

 しかし、これからは障害者も働ける人は働いてもらい能力を発揮でき
るようにしなければなりません。
そのためには画一的な評価システムに対し、社会との関連性や社会構造
がどのような人でも受入れ活用する社会に発想の転換が必要です。


 親、行政、医療機関、施設の利害関係や市場が機能しにくい法制度な
ど、もっとわかりやすく個性を引き出すものに変えていくことが課題で
す。

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2013年07月22日

「知の逆転」 第1章 文明の崩壊  ジャレド・ダイアモンド 吉成 真由美 著  NHK出版新書

 古代における西洋の文明の発展は民族の能力が高いからではなく、農業を
可能にする動植物が存在したなどの「地の利」であることをピューリッツァー
賞を受賞したベストセーラー「銃・病原菌・鉄」で証明します。

一握りのリーダーたちの生活が特権化され、社会から隔離されて、彼らが
社会にとって不利益な決断をした時に国家が消滅することもあります。

紀元前164年にカルタゴは、ローマ帝国という強力な相手と戦争をすること
で亡びました。
 
 国家が亡びる原因として、

・環境に対する取り返しのつかない人為的な影響
・気候の変化
・近隣諸国との対立
・友好国からの疎遠
・環境問題に対する誤った対処

があげられています。

 日本の漁業に対する批判として、世界漁場における過剰捕獲国でありながら、
世界漁場安定化のリーダーシップを担っていないことをあげてます。

 
 現在は、「成長の限界」に来ており、テロや核の脅威を解消させるには、
国家間の格差を解消して消費の量を同じにしないかぎり貧しい人々の敵意は
なくなりません。

 また高齢者は働き続けるべきで、若い人が誤った道に進まないように、自
分の経験知や歴史をしっかり語れるようになっておくことを提案しています。

情報を得ることと考えることは別の脳作業であることを忘れず、今日のブロ
グを終えたいと思います。

posted by さっとん at 23:47| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月21日

10分あれば書店に行きなさい  齋藤 孝 著   メディアファクトリー

 「書店に行くメリットは何か?」を具体的に知りたくて購入。

 まず書店には、知性のシャワーが降っているので「今の空気」「時代」を
感じることができます。

書店に行くとで毎日の仕事や勉強の疲れを癒すことができます。
たとえば人間関係や悩み、ストレス関連、元気ずける本などネットよりも洗
練された情報を得ることも可能です。

またモチベーションが上がることで仕事もできるようになるとのこと。
仕事のうっかりミスが多いのは、脳が十分働いてないからだそうです。
              (わしか?犬


 著者が言いたいのは、「現代人はもっと脳を使い込め! そのひとつの手段と
して書店を利用しよう!」に集約されるように思いました。
デカルトの「方法序説」のように人の人生を変えるほどのエネルギー、影響力の
ある本も並んでます。

 たぶんスターバックスのある街は知的な香りがするというのは、そこで本を読
んでる方が多いからかもしれません。

これからは、集合場所は書店です。

posted by さっとん at 16:22| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月20日

里山資本主義  藻谷浩介 NHK広島取材班 著  角川oneテーマ21

 「里山」を利用することで所得が発生して雇用が増え、地域が大き
く変わった岡山県真庭市について知りたかったので読んでみました。

 規模を拡大させて、大量に作って大量に消費して企業が巨大な収益
をあげるシステムが100年ほど続いてました。

60年代から70年代はアメリカが力を持ってましたが、80年代になると
日本人の暮らしもとても豊かになりました。

その後、中国などの新興国も参加して、みんなが同じ競争をするグロー
バル経済となり、先進国が息切れをし始めました。

 工場が賃金の安い国に移り、生産拠点を失ったアメリカは、数学的
加工により、金が金を生む経済(マネー経済)を作りました。

リスクを集めて債権として売る金融商品が多く出回ることで、僕のよう
に社会的信用のない人間でも車や家が持てるようになりました。

しかし、この摩訶不思議なシステムは、たった一つの証券会社(リーマ
ン)が潰れたことでもろくも崩れ去りました。

その後にマネーの餌食になったギリシャ、スペインなどまだその痛み
は癒えてません。
また中国経済の先行きも不安要素としてくすぶってます。

 岡山県の真庭市の銘建工業(めいけんこうぎょう)で、木くずを燃料
にして24時間2000世帯分(2000kW/時)のエネルギーを供給してい
ます。
(真庭市の11%のエネルギーを供給)

また個人には、「エコストーブ」を販売し、長さ2cm、直径6〜8oの
ペレットは、現在灯油と同じコストまでになってます。

木は一度切ってもまた生えるので無尽蔵で、炉にやさしく、原発のよ
うに将来にツケを残しません。

 どこでもできるわけではありませんが、今まで活用されてなかった
ものを活用することで誰も振り向かなかった田舎が今とても注目され
ています。

http://www.meikenkogyo.com/product/contents/bs_content3.html
(銘建工業のぺレット)
 
posted by さっとん at 15:17| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月19日

あんぴん しょいめし

 朝10時半頃に昭和堂のおじさんが来られました。
おばさんが服部内科で診察をしてもらってる間の時間つぶし(時間の有効
活用)です。

 「さっき鵜方(うがた)の郷土料理をウィキペディアで調べてたら「しょい
めし」(僕は今日まで“しょうめし”だと思ってた)と「あんぴん」が出てました。
今の若い人は、あんぴんを知らん人が増えてるみたいです」と言うと驚かれて、

「鵜方のもんやったらあんぴんぐらい知っとるやろ」と信じられないようでした。

「兄さんも墓参りに帰ってくるんか?」と尋ねられましたが、

「しょうめしは僕の兄も大好きで、茶碗に5杯ぐらい食べてました」と昔話に花を
咲かせてました。

 戦後、食料がない頃に、おじややひきつり(すき焼き)、いもめし(さつまい
もをごはんに練る)などをよく食べたそうです。

「鵜方の祭が浜島や志摩町に比べて盛り上がりに欠けるのは、そういった伝統
文化を継承する気持ちが薄いからかもしれません」と評論家のように話をして
ました。

鵜方人は原点回帰をして、正月にあんぴんを食べるようになってもらいたいもの
です。

posted by さっとん at 21:18| Comment(0) | 料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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