学校ホールでは、三重大学特任教授、NHKふるさと通信員の川口祐二先生
の「よみがえれ命の海・絆の大切さを語る」について語っていただきま
した。
今、鈴木英敬知事が海女を世界遺産にと活発に動いているのだそうです。
世界遺産の認定をもらうには、まず文化財保護指定をし、東京の文化庁に
申請書を出し、ユネスコに推薦してもらう必要があります。
もし、海女が無形文化遺産登録を目指して、世界遺産となっても志摩であ
わびが取れなくなれば、海女がいなくなってしまうと懸念されてました。
今世界には約7千人の海女がいます。(一年のうち数日漁に出てもカウン
トされたりするので正確ではない)
内訳は日本人が約2千人、韓国ではテジュ島(済洲島)を中心に5千人ほど
です。
1956年には、全国で1万7千人もいたのに激減してしまいました。
(現在日本で一番海女がいる地域は相差(おおさつ)かもとのことです。)
主な原因は、沿岸漁業の環境悪化で磯にアラメが育たなくなり、アワビ・
サザエが取れなくなったからです。(水揚げが激減する)
養殖ではエサ代がかさむので採算が取れません。
川口先生は全国各地の海女を訪ね歩いて、紀行文を出版されてますが、
昨年の7月19日に開かれた日韓海女フォーラムに参加され、その様子が
平成24年7月21日の毎日新聞にも紹介されています。
話しの後、活発にディスカッションがあり、漁業関係者の方から、漁協の
合併は職員の保全のためで本当に漁民の生活を考えたものであるのか?
といった現場の方の鋭い質問もあり、自分が普段知らない問題点がどんどん
飛び出て非常に勉強になりました。
<資料>
kawaguchi 2013.pdf
<川口先生>
