今日、午後3時より阿児アリーナ・ベイホールにて「県立志摩病院 指定管理者制度導入
住民説明会」がありました。
志摩市は、医師・看護師不足、救急体制の不備、運営体制の問題により機能不全に近い
危機的な状況でした。
県、知事、県議会、市が議論を重ねた末、4月1日より経営を地域医療振興会に委任する
公設民営化を取ることになり、管理運営協議会を設置して協力体制を作ります。
現状として、医師不足→サービス提供できない→モチベーションを保てない と言う負の
スパイラルが生じ始めてました。
お医者さんの数で見ると、平成20年は36名いたのが平成23年は21名に減り、研修医も
6名から1名に減ってます。
外来患者は、平成16年が約600人だったのが平成23年は304人。
救急患者受入れは、平成16年が約1000人だったのが平成23年は331人。
(※受入れられない患者は、志摩市民病院又は日赤病院に回す)
日赤病院の入院患者の20%が志摩市民であると言う重い事実がここにあります。
また、コンビニに出掛けるような軽い気持ちで時間外に救急医療を受診するコンビニ受診
がお医者さんを疲弊させて辞めて行く原因を作ってます。
要求を断るとモンスター化するためと思われますが、住民による怪獣退治も必要です。
4月から
内科 4→7名 外科 3→4名 整形外科 3→2名 皮膚科 2→1(非常勤)
となります。
小児科、産婦人科は3年以内に開設したいとのことです。
大王崎の端から伊勢の日赤病院まで運ぶまでに容態が悪化してしまうケースもあり、
「志摩で解決できるものは志摩で」をぜひ実現してほしいです。
質疑応答も活発で、小学3年生の女の子が「わたしはぜんそくなのですが、夜でも
診てもらえますか?」と質問すると、
「今はどうしてますか」と地域医療振興会の経営の責任者の方が逆に質問すると、
「朝まで待ったり、伊勢まで行ってます」と女の子が答えました。
「ぜんそくはがまんしてはいけないです。必ず志摩病院で診てもらえるように約束し
ます」と誠実に答えてくれました。
また、高齢化で発病が多いパーキンソン病などを診る神経内科は設置してもらえま
せんか?」と言う質問に、週1回非常勤からでも対応していきたい言われました。
地域医療振興会の理事長が「組織と言うのは人が入れ替わることが大切である」と
経営理念を話されました。
新しい人を入れない長期雇用は、退職間際に管理職を増やしたり、ある年齢になって
もポストにつけなかったり、組織の活力を奪うと言うのは野田総理に聞いてほしかっ
たです。
医療の問題は自分や家族など周囲に降りかかって初めてその深刻さを痛感するので
すが、病院と市民が協力しあえる関係を作るには、市民も情報をしっかり得て、成熟
する必要があるようです。