
(経済産業省「日本の産業をめぐる現状と課題」、IMF World Economics Outlook Database)
最近は日本の将来に対して悲観的な話ばかりの評論家が多い中、なぜ短期間でこれほど落ちてしまったのかを明確に素人でもすっきりわかるように説明してくれてる本は少ないのではないかと思います。
竹中氏は、小泉内閣における経済・金融の責任者。
榊原氏は、民主党の最高経済ブレーン。
相撲でいえば、朝青龍×白鵬 エコノミストの結びの一番と言えるものです。
日本は昔大関だったが今場所、十両で相撲を取る雅山(みやびやま)状態です。
田原氏に言わせれば、二人が一致して批判する問題は、日本が解決しなければならない問題。
二人が対立する問題は、これこそ日本の論点であると指摘されてます。
ここまで落ち込んだ原因として竹中氏は、国が当たり前な適切な政策をやってこなかったことをあげてます。
・法人税を下げる
・民間ができることは民間で、地方ができることは地方で
榊原氏は、日本企業のビジネスモデルが時代遅れになったことを指摘。
このままでは人口3分の1の韓国にも負けてしまいます。
(インドでの家電市場の60%は韓国)
90年代後半に韓国は大変な通貨危機に見舞われて企業淘汰(とうた)が進みました。
ソニーもパナソニックもサムソンには全然かないません。
日本は企業再編を怠り、ゾンビのような競争力のない会社(JALなど)を生き延ばせてしまったことが大きな要因と捕えてます。
頭をすっきり整理したい方にはとてもお勧めの一冊と思います。
絶対こうなる日本経済